学年が進むにつれて勉強が楽しくなる、後伸び力の育て方(第12回)
自学力の育て方③ 自学力が備わってきた子のイメージ
『名門公立高校受験道場流 自学力の育て方 受験突破だけで終わらないために』
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四冊目の共著ですが、Amazon1位など、全国で健闘しています。
全国のトップ校受験専門塾が集まる、
名門公立受験道場の精鋭陣が執筆し、
私は30数ページほど書いております。
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自学力が身に付きつつある生徒のイメージはどんなものですか?
『自学力の育て方』では、それぞれの塾長が、
それぞれが生徒や世の中に対して感じている課題に応じて、
それぞれの自学力をイメージして書いています。
私がイメージしている「自学力が身に付きかけている生徒像」について、
今回はお話したいと思います。
勉強が楽しい余熱で、点数・合格を勝ち取る
というモットーで寺子屋本楽寺を日々運営していますが、
「勉強が楽しい」というイメージすら、
人によって偏りが大きいなぁと感じることが多いです。
ウキウキ楽しそうに勉強する様子や、
やる気に満ち溢れているのが傍目からも伝わるような姿、
これらをイメージする方がとても多いのです。
私はそういう姿を見ると、
「まぁ持って一か月かな」と思って見てしまいます。
受験という短期的な目標があれば別ですが、
勉強自体、ゲームやテレビ・動画視聴のような楽しさと違って、
誰にでもわかりやすく、何も考えなくても何となく楽しいというような代物ではなく、
するめのように、あごが疲れる代わりに、
噛めば噛むほど味が出るという性質のものです。
初めは、点数や学年順位が上がるのが楽しいとか、
勉強法をあれこれ工夫するのが楽しいとか、
そういう次元での話が多いのです。
そのうち、好きな単元や科目が出てきて、
学校で習っている範囲以上のことを知ろうとし始めます。
その単元や科目が網の目のようにつながってくると、
テストや入試は、直前に調整を少し行うだけで、
クイズのように、知っていることの断片的なことを問われるだけのものと
化してしまいます。
または世の中や自然現象・人間自体に関心が向いて、
勉強はそれらを知るための有効なツールと化します。
ですので、彼らはどちらかというと、
粛々と修行僧のようにストイックに机に向かうのではなく。
ルーティーンをこなすかのように机に向かいます。
もっと正確に言うなれば、
本を読んだり、自分の好きなことを調べたりするついでに、
机に向かいます。
そうするとよく言われるのが、
元々そういう「出来た」子たちだったんでしょう?とか、
塾に行く前から「賢い」子たちだったんでしょう?とか、
そういう子たちは手がかからなくて楽だねとか、
言われますが、実は違います。
では、彼らはどういう過程を経て、自学力を身に付けていくのか、
次回お話したいと思います。
《過去の記事はこちら》
➡第1回 「概念がある程度入ってからがお勉強です」
➡第2回 「思考力を育てるには?」
➡第3回 「情報処理能力と読解力」
➡第4回 「読解力は大きくなれば身に付くわけではない」
➡第5回 「頭が悪いのではなく、具体が入っていないだけ」
➡第6回 「受験勉強が悪いのではなく、勉強のイメージが偏っているだけ」
➡第7回 「受験勉強の意味を考えてみる①」
➡第8回 「受験勉強の意味を考えてみる②」
➡第9回 「受験勉強の意味を考えてみる③」
➡第10回 「自学力の育て方① まずは歯を磨くように勉強する」
➡第11回 「自学力の育て方② 先取りは目的が大事」
●書籍名:「名門公立高校受験道場流 自学力の育て方 受験突破だけで終わらないために」(KADOKAWA) ●著:名門公立高校受験道場 ●発売日:2021年11月19日 ●定価:1,540円(税込) ●書籍の詳細・購入はこちら
※掲載されている情報は、2021年12月以前に取材した内容です。時間の経過により実際と異なる場合があります。
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