学年が進むにつれて勉強が楽しくなる、後伸び力の育て方(第10回)
自学力の育て方① まずは歯を磨くように勉強する
11月19日、KADOKAWAより
『名門公立高校受験道場流 自学力の育て方 受験突破だけで終わらないために』
という本を執筆しました。
全国のトップ校受験専門塾が集まる、名門公立受験道場の
精鋭陣が執筆し、私は30数ページほど書いております。
➡書籍の詳細はこちら
ほとんどの塾だけでなく、
最近は中学校や高等学校でも目先の成績アップに追われ、
過去問漬け・得点能力の育成に手いっぱいになっている中で、
受験をきっかけに自分で勉強できるようになる力、
自学力を育てることを目標とした塾が、
全国にこんなにあるなんて、感慨深いです。
成績アップを一義的な目標にしていないだけあって、
成績自体も飛び抜けた塾が多く、
年三回同じ模試を受けて、互いに順位を競い合っているのですが、
寺子屋本楽寺の生徒ですら、毎回上位を叩き出すのが難しい、
強敵揃いです。
さて、これらの塾長さんとお話していて、共通するのですが、
自学力を育てることを目標としておりながら、
小中学生、場合によってはトップ校の生徒、
石川県でいいますと金大附属や泉丘に合格できた生徒であっても、
生徒の自学力、つまり、
★自分で勉強できます
★家で勉強していました
なんてことを信用している人は、一人もいません。
与えられた課題を〆切までに完璧にするという、
自学力とすれば最低限度のものですら、
2~3年に1人くらいの割合でしか、できる生徒を見たことがありません。
ですから、力がある個人塾では、
毎日勉強に取り組むことができる仕組みを塾内に整えています。
やり方は各塾それぞれですが、
授業や宿題・テストを通して、
どれくらい自学力がレベルアップしたのか、
こういう点をじっと観察しているわけです。
では、どういうことをしながら、自学力を育てているのでしょうか。
運動・芸術・勉強どれでもそうなのですが、
本気で取り組むということは、最低限毎日取り組む必要があります。
よく「やる気が無いので、無理やりさせてもしょうがない」
なんてもっともらしいことを言う保護者がおりますが、
大人でいうと仕事がそれにあたると思うのですが、
やる気が無いから、毎日仕事に行かなくていいなんてことはありません。
むしろ、やる気があろうとなかろうと、
取り組んでいるうちに乗ってくるということの方が多いと思います。
専門用語ではこれを「作業興奮」というのですが、
やる気があるなんていうのは、
スーパーマリオでいうならスター状態のときで、
ある方が珍しい天祐みたいなもので、
そんな状態をあてにしていてはいけません。
例えば幼児期に歯を磨くのを嫌がらない子どもは少ないと思います。
嫌がるからといって歯を磨かなくていいとはならないはずで、
大人になるといつの間にか、
一日でも歯を磨かないと気持ち悪いという状態になると思います。
かといって無理やり強制ばかりしていても、歯磨きの習慣は身に付きません。
宥めたりすかしたりしながら、
何とか前向きに取り組むように促すと思います。
やる気や能力ではなく、
まずは習慣に頼る、
この状態を作れるように、
学校の宿題などを活かしながら整えていきましょう。
《過去の記事はこちら》
➡第1回 「概念がある程度入ってからがお勉強です」
➡第2回 「思考力を育てるには?」
➡第3回 「情報処理能力と読解力」
➡第4回 「読解力は大きくなれば身に付くわけではない」
➡第5回 「頭が悪いのではなく、具体が入っていないだけ」
➡第6回 「受験勉強が悪いのではなく、勉強のイメージが偏っているだけ」
➡第7回 「受験勉強の意味を考えてみる①」
➡第8回 「受験勉強の意味を考えてみる②」
➡第9回 「受験勉強の意味を考えてみる③」
●書籍名:「名門公立高校受験道場流 自学力の育て方 受験突破だけで終わらないために」(KADOKAWA) ●著:名門公立高校受験道場 ●発売日:2021年11月19日 ●定価:1,540円(税込) ●書籍の詳細・購入はこちら
※掲載されている情報は、2021年10月以前に取材した内容です。時間の経過により実際と異なる場合があります。
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