兼六園と金沢城公園へ
行く前に見どころチェック!
3. 兼六園の歴史と概要
チェックポイント
長い歳月をかけてつくられた庭園。
特別名勝・兼六園は、5代目藩主・前田綱紀が、別荘を建てその周辺を庭園としたのが始まりと言われています。その後、加賀藩前田家の歴代藩主により長い歳月をかけて形作られ、現在のような一大庭園となったのは嘉永4年(1851年)、幕末のことでした。明治7年(1874年)より、兼六園は金沢市民に開放。大正11年(1922年)、国の名勝に指定。そして昭和60年(1985年)には、名勝から特別名勝へと格上げされ、庭園の国宝ともいえる最高の格付けを得ました。
兼六園はただ美しい庭園というだけではなく、江戸時代では、金沢城の防衛という戦略的観点も考慮しながら、池や山を配していったそうです。こういった歴史的背景も加味しながら、兼六園や金沢城を探索してみると、よりいっそう歴史の重みを感じられることでしょう。
チェックポイント
六勝を兼ねそなえるから「兼六園」。
兼六園は水戸市の偕楽園、岡山市の後楽園と並ぶ日本三名園のひとつであり、日本を代表する大名庭園のひとつ。国の特別名勝に指定。中国の宋の時代の書物『洛陽名園記(らくようめいえんき)』に記載のある、「 宏大(こうだい)」「幽邃(ゆうすい)」「人力(じんりょく)」「蒼古(そうこ)」「水泉(すいせん)」「眺望(ちょうぼう)」 という相反するすぐれた景観の六勝を兼ね備えていることから1822年に兼六園と名付けられました。
いくつもの池と掘りあげた土で築いた山、御亭から成る兼六園は、「築山・林泉・廻遊式庭園」と言われています。