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【特集】志賀町優良特産品ガイド

海、里の魅力満載。西能登里浜の志賀町ならではのとっておきの優良特産品が勢揃い。お土産やギフトにもおすすめの逸品をご紹介します。

[ 志賀町 ]

御菓子のこぼり|小堀さんに聞きました「震災と復興への思い」

御菓子のこぼり|小堀さんに聞きました「震災と復興への思い」

おいしいおやつで憩いのひと時を提供する小堀さん。「志賀町の人たちが喜んでくれる限り、作る」

能登半島地震からもうすぐ一年。志賀町の和菓子店「御菓子のこぼり」の店主・小堀さんは、スーパーや道の駅に「できる限り作れるだけ」の菓子を作り、人々に変わらぬおいしさを届けています。明治時代創業の老舗として、地域の人々に愛されてきた「御菓子のこぼり」は、大きな被害を受けながらも、懸命に復興に向けた歩みを続けています。

「震災当日は、年末の繁忙期を終え、ようやく一息つけるとホッとしたところでした。さ、これから休むぞと思った時に体験したことのない揺れがやってきました」。ガラスが割れ、柱が折れ、建物が傾くなど、想像を絶する被害に見舞われ、店舗は「大規模半壊」と判定され、住居である2階部分も大きな被害を受けたと言います。

「スタッフ、家族全員無事だったこと、そして工場に大きな被害がなかったことが不幸中の幸いです。ほんの前日までは、スタッフ総出で和菓子を作っていたので、”もし蒸したお米がスタッフにかかっていたら…”と思うとぞっとします」。地震直後は、断水のため菓子の製造がストップし、家族総出で店の片付けに追われました。小堀さんは「廃業も考えた」と当時の心境を吐露しますが、店舗も散乱した状態の一月半ば、諦め半分で申請していた新しい機械の購入補助が降りるという通知がやってきました。「文書を見て、これは神様の思し召しかもしれない。やるしかないと思いました」

そんな中、2月4日、ようやく水が通じ、菓子の製造が再開でき、さっそく注文が入りました。「地震前と変わらず、当たり前のように注文してくれるお客さんがいることに、本当に感謝しています」と、奥様は言います。地域の皆さんに愛され、育まれてきたのが「御菓子のこぼり」のお菓子。日常にほっと憩う時間を提供したいとの思いがいっそう募ったそうです。人気は「チーズまんじゅう」で県外からの注文も増えているそう。ちなみに、購入補助が降りて加わったのは三重包餡の機械。「若い人に喜ばれるチーズのクリームをアレンジして、あたらしいお菓子を考案中。完成まであとちょっと」と嬉しそうに笑います。

今は仮設商店街に入り営業を開始。新店舗の構想も、少しずつ膨らませているようです。小堀さんは「代々、うちは晴れの日に使っていただいて商売を続けてきた。これからも、地域のため、人のためにやれることをやるだけ」と力強く語ります。「御菓子のこぼり」は、これからも地域の人々の笑顔のために、伝統を守りながら、新たな挑戦を続けていくことでしょう。

DATA

御菓子のこぼり
仮設店舗住所 石川県羽咋郡志賀町富来領家町甲59番地1
TEL.0767-42-0025
営/9:00〜19:00
休/第1日曜・第3日曜

取り寄せ/対応可(注文は電話もしくはFAX、専用ホームページより)

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※掲載されている情報は、2024年10月以前に取材した内容です。時間の経過により実際と異なる場合があります。

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