撮影:池田紀幸
新鮮味のある組合せ、食感の違いや温度差が生む妙、フルーツのソースやハーブ、ナッツなどのアクセント。最後のひと口まで飽きさせず、その皿の絶頂で終わるような小さめのポーションも心憎い。全10品が、軽やかな音楽を奏でるようなリズムで進む。
前菜は特に季節の野菜を軸に発想。調味は控えめにし、酸味が欲しい時は酸味のある素材を取り入れ、素材と素材をパズルのごとく合わせていくのが俵流。見た目はシンプルだが、カットする大きさやソースの量など細部に亘る緻密な足し算と引き算が、また食べたい――と思わせる余韻を残す。
「素材も調理法も試したいことはまだまだあります。もっと挑戦し、引き出しを増やしたい。フランスで感じた地域性も出せたら」。今後の進化にますます期待が膨らむ。地元作家のものを中心とする器の見立ても興味深い。
フランス料理 tawara
- 石川県金沢市片町2-10-19 ロイヤルプラザ片町1階
- TEL 076-210-5570
- 営/12:00~13:30(L.O.)、18:00~20:30(L.O.)
※ランチ、ディナーともにコースのみで、前日までに要予約。 - 休/木曜、月2回不定休
- 席/カウンター7席、テーブル8席
- P/なし
- カード/可
- http://tawara-kanazawa.jp/
- 【1人あたりの予算】
- 昼3,800円~、夜7,300円~
※掲載されている情報は、時間の経過により実際と異なる場合があります。(更新日:2015年5月13日)