蟹(カニ・かに)についてる黒い粒々の正体は? 冬の味覚の王様を美味しく食べるコツをご紹介【季節のトリビア】
①そのカニは何のカニ? 世界には約5,000種類のカニが存在し、日本近海には1,000種類ほどが生息しているそうです。その中で食用として日本で流通しているのは、たったの4種類。ズワイガニ、タラバガニ、毛ガニ、花咲ガニです。私たちの住む石川県で「カニ」といえば「ズワイガニ」。細く長い枝のことを「楚(スワエ)」といいますが、細く伸びた脚を持つ姿から「スワエガニ」と呼ばれるようになり、それが訛って「ズワイガニ」と呼ばれるようになったそうです。 ズワイガニは日本各地で獲れるため、産地によって名前が変わります。石川県では能登、金沢、橋立など石川県内で水揚げされたズワイガニのうち、9cm以上の質の良いオスを「加能ガニ」、メスを「香箱ガニ」と呼んでいます。水揚げされる地域によって名前が変わるなんてどの地域でも愛されている証拠ですね。ちなみに、他の名称で有名なのは島根県や鳥取県の「松葉ガニ」お隣福井県の「越前ガニ」などがあります。 ②黒い粒々ついてますか? 魚市場やスーパーの鮮魚コーナーで、まだ元気に脚を動かしているカニたちの甲羅にブラックペッパーのような黒い粒々がついていて、気になった方は多いのではないでしょうか。 「なんか見た目が気持ち悪いし、あの子はやめておこう‥」と思った方、もったいないです!! あの黒い粒々は「美味しさの証拠」なんです。 黒い粒々の正体は「カニビル」という生き物の卵。魚の体液を吸って生きている生き物で、カニに寄生しているわけではないそうです。カニビルが卵を産みつけるのは、カニの甲羅が硬くて安定しているから。「カニビルの卵がついている=カニが脱皮してからの月日が経っている」ことを意味します。 カニは脱皮を繰り返して大きくなるので、脱皮した直後は身の入りが悪く、あまり美味しくないそうです。 逆に「黒い粒々がついている=脱皮して時間が経ち、身が締まっている」という一つの基準になるので、美味しいカニに出会う確率が高くなります。そう考えると、黒い粒々が美味しさの称号のように見えてくるから不思議ですね!!「でも、どうしても気持ち悪い〜」という方は、人には無害なのでタワシなどで洗い流してから調理しましょう。 ③カニを食べると冷える 冬が旬のカニですが、実は体を冷やす作用があるそうです。台湾出身編集者のkumaさん曰く「カニは寒性で体を冷やすため、中国では紹興酒、老酒(長期熟成させた黄酒)の熱燗や生姜茶など体を温める飲み物と一緒に食べることが多いです」とのこと。せっかく美味しいカニを食べたのに、風邪を引いたら悲しいので体を温めてくれる食材と一緒に食べましょう。 ■早速美味しいカニが食べたい!!という方は、こちらをチェック!! ▶▶▶ 金沢の冬の味覚、石川の蟹(カニ・かに)料理を堪能できるおすすめの店5選【2024年第一弾】 参考 ■海幸金沢