【石川県の方言・金沢弁】「べろべろ」
本日ご紹介する金沢弁は「べろべろ」です。
べろべろと言えば
べろべろに酔っ払う。
べろべろばー。
のどちらかが一般的な使い方かと思いますが、
金沢で「べろべろ」と言えば郷土料理「えびす」のことを指します。
「えびす」そのものが郷土特有の名前なのに
さらに「べろべろ」という別称があるのです。
どんな食べ物かと言えば、
甘い出汁に卵を溶き入れ寒天で固めたものです。
懐石の八寸に添えられていたり、晴れの日やお祭りにいただくものという位置付けのはずですが、
スーパーで100円ほどで購入することもできる庶民派フードです。
かなり甘いので、県外の方は、お菓子かおかずかどっち? と思うらしいです。
私の祖母は店を切り盛りしていたこともあって、
あまり孫を可愛がったり、手料理を振る舞ったりしてくれる人ではありませんでした。
でも、お祭りの時にべろべろだけは私たち孫のために、と大量に作ってくれました。
「これなら、簡単やさけいつでも作っろ」と微笑んでいた祖母。
私にとっては特別においしい郷土料理です。