【石川県の方言・金沢弁】「コゾクラ→フクラギ→ガンド」
本日ご紹介する金沢弁はちょっと趣を変えまして、
魚の呼び名をご紹介します。
出世魚の代表格といえばブリ。
石川県では、コゾクラ→フクラギ→ガンドと育ってブリになります。
この呼び方が各地で違って、
関東では、ワカシ(ワカナゴ)→イナダ→ワラサ→ブリ
関西では、モジャコ→ワカナ→ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ(ハマチ)
と変化していくようですね。
出世魚は、江戸時代まで武士や学者は今の成人にあたる元服を迎えると、幼名から大人の名前に改めました。
また、出世の折々で身分に応じた改名をする風習もあったことから、
名が変わる魚は「出世魚」と呼ばれて縁起物とされ、お祝の贈り物としても使われるようになったといわれています。
石川県では、「ブリの半身返し」なる、結婚後、初めてのお歳暮に
妻の実家から嫁ぎ先にブリを1本送り、夫側の家は、もらったぶりを半身にして返すという風習があります。
実際に行う家も少なくなってはいますが、
両家で同じものをいただくことに心温まり、結婚した日のことを思い出してありがたい気持ちになり、
旬のおいしいブリを味わい感激する、という風習です。
残っていくとよいですね。