
【台湾出身編集者kumaの金沢散歩】長い伝統を守りつつも進化を遂げる金沢の金箔専門店『箔座』を見学。
2023年12月1日(金) | テーマ/エトセトラ

こんにちは。
金沢日和編集部に10月から入社いたしました、台湾出身のkumaです。
この度、初めて住む金沢の不思議発見・魅力発信を目指し、連載を担当させていただくことになりました。
「kumaの金沢散歩」、どうぞよろしくお願いいたします。
はるか昔、湧き水で芋洗い中に砂金が出てきた伝説から由来する「金沢」という地名。古くより「金」と関わりが深い金沢は、日本一の金箔生産量を誇り、約99%を占めています。金沢での最初の金箔作りは、およそ400年前に遡ると推測されています。利家が入城後、金箔をつくるように命じた書面が残っていることで、それより前に石川県に箔を作る職人がいたと考えられます。幕府より箔打ち禁止令が出ていた中でも限られた材料で隠し打ちを重ね、やがてこの地に優秀な製箔技術が培われていたと言われています。
今回は、重要文化財の補修にも使用されている縁付金箔の存続に寄与すべく、その伝統製法をていねいに守りつつも、箔に秘めている無限の可能性を広げるべく新事業への挑戦を積極的に取り組んでいる金箔専門店『箔座』を見学してきました。
1990年に開業した『箔座本店』では、品質と技術の最高峰を駆使した「黄金の茶室」が設置されています。厳かに輝く茶室を拝むだけで心が浄化されるような神々しさを、機会があればぜひ実際に感じてほしいです。また、箔製造の紹介や、箔職人の一糸乱れぬ動きなどが見れる貴重な場でもあるので、金箔に興味がある方は足を運んでみてくださいね。
グループとして、今年で70周年を迎えた『箔座』は、箔の製造・開発のほか、箔の在り方を考え続け、まだ見ぬ様々な「箔のかたち」を提案しています。日々の暮らしの中に箔があることで豊かになれるよう、器、インテリア、アクセサリー、コスメ、料理用金箔など幅広い箔加工製品も取り揃えています。お正月には、開くと料理用金箔がきらりと舞う「ぱっきん箸」や、干支の辰のモチーフに金箔をあしらった飾りなど様々な商品があるので、華やかな「箔座の縁起物」で楽しいお正月を過ごしたら、きっといいことがありそうですね。
初めて住む金沢に、初めて触れる金箔という伝統。
『箔座』が描く「”箔がそこにある”未来」に、わたしは既に踏み込みつつあるに違いないですね。
■箔座本店
住所/金沢市森山1-30-4 ※駐車場 6台
TEL/076-251-8941
営/10:00~17:00
定休日/火曜日
※営業日時が変更になる場合があるので、来店の際は事前の問い合わせがおすすめです。
公式サイトはこちら
公式Instagramはこちら
■『箔座』の縁起物の記事はこちら
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