【石川県の方言・金沢弁】なごうなる
今日ご紹介する金沢弁は「なごうなる」です。
語感から想像もしやすいと思いますが、
意味は「長くなる」です。
「長い」自体は方言ではないので、
もちろん、例えば大根のかつら剥きが
上手にできた時などに
「ちょ、みてま。だいこんの皮、こんなになごなったわ」
(ちょっと、見てくれる? 大根の皮が、こんなに長くなったよ )
という風に、普通に形容詞として使います。
金沢らしい言い回しとしては、長い間会わなかった時に、
「あらー、ながいこって。太郎くん、しばらく見ん間にでこなって」
(長い間、ご無沙汰していましたね。太郎くん、しばらく見ないあいだに大きくなって)
という使い方もします。
ですが、そういう意味なの??と驚かれるのが、
「あら、ひどい顔してどいね。いんぎらぁっとなごなりまっし」
(あら、疲れた顔をしてどうしたの。ゆったりと体を横に休めなさいよ)
と、横になる、という意味で使うとき。
横になるだけでなく、体を休めるという意味が含まれるのが不思議です。