“石川県は栓抜きの形に似ている。”

このことに気づき、実現に向けて取り組んだ人たちがいます。今回はその一人、新聞やSNS等に掲載されて話題となった石川県栓抜きの設計者・村井壮一郎さんです。石川県出身でメーカー勤務の村井さんは、趣味で3Dプリンタを使用して栓抜きを設計。地元愛からくる、遊び心のあるものづくりで反響を呼びました。3Dプリンタは「DMM.make 3Dプリントサービス」を利用してつくられていますが、サービスを運営する企業DMM.comの発祥の地が石川県というのも何かの縁を感じます。

「DMM.make 3Dプリントサービス」はビートたけしさん出演のCMで見たことがある人も多いと思います。以下のCM映像では、描いたりんごが3Dプリンタで印刷されています。

さて、3Dプリンタで石川県栓抜きをつくると・・・素材が2種類から選択できるそうで、以下の写真のように色、質感といった見た目の違いがあります。

これまでも、石川県の細長い形を模した栓抜きづくりに挑戦する人はおられましたが、3Dプリンタでつくられていることは、時代性を反映していておもしろい点です。その村井さんにお話を聞くことができたので順番に紹介していきます。

ーー石川県の栓抜きを制作された背景について教えて下さい。

村井さん（以降「村：」）最初はインターネットで記事をみつけて「これならすぐ作れる」と思い、年末年始に暇つぶしで作り始めました。ビールが好きなので自分で使うことだけを考えていました。試作品をSNSに投稿すると思った以上の反響があったので改良を加えて販売までこぎつけました。

ーー公開されて、反響はいかがでしょうか。Twitter上には青森県でも栓抜きにできるんじゃないかという書き込みもありました。

村：予想外の反響でびっくりしています。青森県は栓抜きとしてのポテンシャルがあると思いますが、正方形に近い形をしています。栓抜きはテコの原理を使っていますので、石川県のような長細い形が適していると思います。
なかには能登島と本土をつなぐ部分に、能登島大橋とツインブリッジを見立てて造形がつくられていることを説明なしに気づかれた方がおられたのはうれしかったです。

ーー4時間ほどの作業で最初の試作品を「DMM.make 3Dプリントサービス」で発注されたそうですね。

村：過去に他の方が鉄板切り抜きで作成された石川県栓抜きが何例かありましたので、着手する前から完成品のイメージはできていました。能登島部分を追加することでオリジナリティを出すことにしましたが、能登島に可動機構を取り入れることで、地形のデフォルメを最小限におさえるメリットもありました。

ーー栓抜きの強度の心配をされていましたが。

村：ビールを20本くらい開けられましたが徐々に削れてきました。ジョークグッズの側面もありますが、だめになったらインテリア、オブジェとして活用していただきたいと思っています。

ーー栓抜き以外のものを「DMM.make 3Dプリントサービス」に出品されていますが、つくるきっかけはどのようなものでしょうか。

村：趣味がものづくりですので、基本的には自分が欲しいと思ったものを自分のために作っています。自分が欲しいものなら、世の中に一人くらいは欲しがる人間がいるだろうという考えで出品しています。今回は、石川県出身者として自分のために作ったグッズが思いのほか、ウケたという次第です。

ーー次回作の構想はありますか。青森県、イタリアの形をした栓抜きなど。

村：今のところはありません。
他の地方に関しては、わたしではなく、思い入れのある他の誰かによって、愛とこだわりのあるものを製作してもらえればと思います。

ーー最後に、地元愛あふれるコメントありがとうございます！
こういったこだわりを実現できる「DMM.make 3Dプリントサービス」には、これからもいろいろなアイデアがつぎこまれて、私たちを楽しませんてくれそうです。
村井さん、DMM.makeの関係者の方、ご協力ありがとうございました。

■石川県栓抜き（DMM.make クリエイターズマーケット）
造形販売　3,000円～
https://make.dmm.com/item/1156974/

■DMM.make 3Dプリントサービス
受託製造、試作品・最終製品の製造から3Dプリンターの販売、3Dプリント導入のコンサルティングといったことまで、3Dプリントに関わるあらゆるサービスをトータルサポート。
https://make.dmm.com/print/