白山信仰
2017年5月11日(木) | テーマ/金沢の雑学
富士山、立山とならぶ日本三霊山の一つ。以前、このコーナーでも紹介されていましたが、今年は白山開山1300年の節目の年。ということで様々なイベントが催され、また、予定もされていますが、その根幹にあるのが「白山信仰」です。
「白山信仰」の始まりは、養老元年(717年)。越前(現在の福井県)の僧・泰澄が初めて白山に登拝し、翌年山頂に奥宮を祀ったのが始まり。(いわばそれから1300年が経ったということですが)以来、神々しい神の山・白山は、人々の憧れの対象となり、その信仰は急速に全国に広がっていったようです。
なぜ白山が信仰の対象となったのか?
それは、農耕に必要な水を供給する山の神としてだけでなく、日本海を航行する船からも航海の指標となる海の神として崇められていたからとか、雪をいただき光を浴びて白く輝くその姿に人々は白山を「白き神々の座」と信じてきたから、などの理由があるようです。
さらに、日本人の山岳信仰の基盤ともいえる、山の神に感謝を捧げる「遥拝」(ようはい)と宗教的な境地を目指す「修験」。そのどちらにおいても、白山ほど霊峰という冠が似合う山はないといわれています。
この白山を神体山として祀る白山比咩神社(白山市)は、日本各地に2,700社余り鎮座するといわれる白山神社の総本社。通称「白山(しらやま)さん」と呼ばれ、地元の人たちに広く親しまれています。
ちなみに、白山の夏山の開山祭は7月1日。少し早いですが、記念すべきこの年に、山頂の奥宮を目指し、登拝(御神徳を拝しながら登山することこう呼ぶそうです)を計画してみてはいかがでしょうか?
写真提供:石川県観光連盟
白山開山1300年の専用ホームページ
http://hakusan1300.info/
白山比咩神社
http://www.shirayama.or.jp/
その他の同じテーマ記事
【金沢のお正月】福徳せんべい
2024年もあとわずか。イベントを一つひとつ終え、お正月準備も万全という方も多いのではないでしょうか(続きを読む)
【金沢のお正月】全国的に珍しい石川県の「紅白」鏡餅。
石川県民の多くは紅白の鏡餅を飾ります。そんなの当たり前でしょと思った県民の皆さん、実は全国的には上下(続きを読む)
【金沢のお正月】金沢のお正月に欠かせない祝菓「福梅(ふくうめ)」
12月になると、金沢近郊の和菓子店には正月の和菓子「福梅(ふくうめ)」が並びます。 毎年決まった店(続きを読む)
【金沢のお正月】金沢の正月に欠かせない占い系縁起菓子「辻占(つじうら)」
(写真提供:金沢市) 金沢のお正月にいただく和菓子の代表・福梅(ふくうめ)と並んで有名なのが「辻(続きを読む)
金沢のお雑煮、ルーツは名古屋!? 石川県のお雑煮のあれこれ【金沢トリビア】
もうすぐお正月。今回はお正月に欠かせない「お雑煮」についてのトリビアです。 お雑煮と聞くとねじり梅(続きを読む)
豚汁をめった汁と呼ぶのは石川県民だけって、知ってました?【金沢トリビア】
豚肉やニンジン、大根、ネギ、ゴボウなどの野菜がたっぷりはいった味噌汁を、何と呼びますか? 「めった(続きを読む)
金沢のお土産&手みやげ 番外編|手みやげのマナー
ご挨拶に伺う機会が増える時期ですね。「今年もお世話になりました」、「新しい一年もよろしくお願いいたし(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】老舗から飲食店まで様々な業種が軒を連ねる「片町商店街振興組合」
昼はショッピングを、夜は遅くまで飲食を楽しめる北陸有数の繁華街「片町」。最新のトレンドショップや、金(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】昭和の風情が残るレトロな外観の建物が立ち並ぶ「尾山神社前商店街」
加賀藩祖・前田利家公と正室おまつの方を祀る尾山神社。そのお膝元にある「尾山神社前商店街」は開設70余(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】金沢市内で有数なオフィス街。『南町通り商工会』
尾山八町の一つである南町は、400年以上前の藩政期以前に形成された、金沢でも最も古い町のひとつです。(続きを読む)