金沢は水に愛された街です。
2016年10月11日(火) | テーマ/金沢の雑学

水が都市景観の形成に大きな役割を果たす街を「水の都」と呼びます。 世界一の地下水都市・熊本市や岩手県平泉町、大阪市や愛媛県西条市、福岡県柳川市などがそう呼ばれ、お隣り、富山県の新湊内川は「日本のヴェニス」とも呼ばれるそうです。
われらが金沢市が「水の都」と呼ばれたことはありません。 なので、わたしは勝手に一文字足して「用水の都」と呼んでいます。
金沢には、主に犀川と浅野川を水源とする用水が市内平野部の各所を流れています。 その数は55、総延長は150キロほどに及びます。 主なものでは辰巳用水、大野庄用水、鞍月用水、中島用水、旭用水、金浦用水などがあり、藩政期から今に至るまで、市民の暮らしのなかに息づき、金沢の景観に独特の情感を与えてきました。
ということで、前回までは「坂道」を紹介してきた本項ですが、次回より、「用水」をいくつか紹介できればと思った次第。 「水辺めぐりは心の巡礼」と、かつて誰かが書いていました(立松和平さんだったっけ)。 流れる水は美しく、透明な水は風景を映し、と同時に人間の精神をも映すのだと、そんなことが書かれていました。
心を潤しに、ちょっとだけ用水散歩に出かけてみたいと思います。
(写真提供=金沢市)
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