シリーズ金沢の坂 その13「蛤(はまぐり)坂」
2016年9月15日(木) | テーマ/金沢の雑学
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当シリーズは一ダース(12本の坂道)で一区切りをつけるつもりでいたのですが、惰性といいますか、おまけといいますか、所謂「パン屋の一ダース」となりました。
ということで、今回も「坂」のお話。 13本めは、犀川大橋南詰に上り口のある「蛤坂」です。
享保18年の大火の後、道を開いた――言い換えれば焼けて口が開いた――ということで蛤の名がついたようです(個人的にはかなり強引な説と感じます)。 上り口から歩き出すと、右にゆるやかにカーブしながら上っていきます。
蛤が口を開けた、ちょうど坂の分岐点になる場所には、かつて火の見櫓があったそうです。 大火の後に設けたのか、もともとあったのか・・・。 橋詰の火の見櫓といえば、浅野川大橋詰には今も櫓が残っていますね。
蛤坂は、寺町寺院群へのプロローグといいますか入口にもなっていて、観光客もよく歩いています。 貴重な町家の意匠を色濃く残した料亭が道沿いに立ち、その格子の前で記念撮影というのがパターンのようです。
写真は、その料亭の前あたりから上ってきた坂を見下ろした図。 正面に見えるのが犀川大橋。 ちょうど自転車で上ってくる人が見えますが、この坂、意外と傾斜が急なので、自転車で上りきるには少々骨が折れます。
(撮影/今寺 学)
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