旧町名復活は金沢が初。
2015年10月29日(木) | テーマ/金沢の雑学
「旧町名の復活」は、もう流行らなくなってしまったのでしょうか? 最近、ほとんど耳にしなくなりました。
それはともかく、高度経済成長期に「合理化」などの理由から廃止され、変更されてしまった旧町名を、全国で初めて復活(1999年)させたのが金沢市だったことはご存知でしょうか。 茶屋街が残る浅野川左岸のエリア、主計町(かずえまち)がその最初で、当時は全国ニュースにもなっていたので、「ああ、あのちょっと読めない町名ね」と記憶している方もいらっしゃるかもしれませんね。
金沢市ではその後、旧町名復活の機運がますます高まり、今のところ(2015年10月現在)、全部で11町(飛梅町、柿木畠、並木町、袋町・・・など)の旧い名前が復活しています。 ちなみに旧町名復活には、その名から町のルーツを知り、住民の町への愛着を深める効果も期待されたようです。
さて、写真は石引2丁目に設置された「旧二十人町」を偲ばせる石碑。 藩政期に鉄砲足軽二十人を住まわせたことから「小立野二十人町」「小立野足軽町二十人町」などと呼ばれたエリアでしたが、明治に入って周辺の町を加えて「二十人町」となっていたそう。 この町名は失われてしまいましたが(復活の話もありません)、一画に残る坂道は今も「二十人坂」と呼ばれ、昔日の記憶をとどめる役目を果たしてくれています。 季節はちょっと先になりますが、この坂を訪れるなら春がおすすめ。桜のトンネルが出迎えてくれます。
その他の同じテーマ記事
【金沢のお正月】福徳せんべい
2024年もあとわずか。イベントを一つひとつ終え、お正月準備も万全という方も多いのではないでしょうか(続きを読む)
【金沢のお正月】全国的に珍しい石川県の「紅白」鏡餅。
石川県民の多くは紅白の鏡餅を飾ります。そんなの当たり前でしょと思った県民の皆さん、実は全国的には上下(続きを読む)
【金沢のお正月】金沢のお正月に欠かせない祝菓「福梅(ふくうめ)」
12月になると、金沢近郊の和菓子店には正月の和菓子「福梅(ふくうめ)」が並びます。 毎年決まった店(続きを読む)
【金沢のお正月】金沢の正月に欠かせない占い系縁起菓子「辻占(つじうら)」
(写真提供:金沢市) 金沢のお正月にいただく和菓子の代表・福梅(ふくうめ)と並んで有名なのが「辻(続きを読む)
金沢のお雑煮、ルーツは名古屋!? 石川県のお雑煮のあれこれ【金沢トリビア】
もうすぐお正月。今回はお正月に欠かせない「お雑煮」についてのトリビアです。 お雑煮と聞くとねじり梅(続きを読む)
豚汁をめった汁と呼ぶのは石川県民だけって、知ってました?【金沢トリビア】
豚肉やニンジン、大根、ネギ、ゴボウなどの野菜がたっぷりはいった味噌汁を、何と呼びますか? 「めった(続きを読む)
金沢のお土産&手みやげ 番外編|手みやげのマナー
ご挨拶に伺う機会が増える時期ですね。「今年もお世話になりました」、「新しい一年もよろしくお願いいたし(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】老舗から飲食店まで様々な業種が軒を連ねる「片町商店街振興組合」
昼はショッピングを、夜は遅くまで飲食を楽しめる北陸有数の繁華街「片町」。最新のトレンドショップや、金(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】昭和の風情が残るレトロな外観の建物が立ち並ぶ「尾山神社前商店街」
加賀藩祖・前田利家公と正室おまつの方を祀る尾山神社。そのお膝元にある「尾山神社前商店街」は開設70余(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】金沢市内で有数なオフィス街。『南町通り商工会』
尾山八町の一つである南町は、400年以上前の藩政期以前に形成された、金沢でも最も古い町のひとつです。(続きを読む)