右近のクリスマス
2014年12月25日(木) | テーマ/金沢の雑学
今日はクリスマスです。 クリスマスは当日よりも前夜が盛り上がるので、25日は何だか祭りの後のような寂しさですが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
日本で最初にクリスマスが催されたのは金沢である――という説がまことしやかに流布していたことがあります。かの高名なキリシタン大名、高山右近(1588~1614の間、加賀藩で暮らす)の存在が、この説に真実味を与えたのは間違いありません。実際、1608年には右近をホスト役に金沢の南蛮寺で大掛かりなクリスマス会が開かれています。この異国の荘厳な儀式を一目見ようと大勢の見物人が集まったそうで、ご馳走も用意されたといいます。ちなみに加賀料理のひとつ「鴨の治部煮」は右近が加賀に伝えた欧風料理がもとになっているとの説もあり、あるいはこのときの会にも治部煮が・・・というのは、あくまでも想像(妄想)ですけれど。
日本初のクリスマスは、1552年に現在の山口県山口市で催された(降誕祭のミサが行われた)というのが、このところの定説のようです。しかし、右近が仕切ったクリスマス会ほど大規模でエンタテインメントの要素を含んだもの(つまり、現在の形に似たスタイル)は、やはり金沢が初めてだったのではないかと、金沢説を捨てきれない思いがあったりもするのですが・・・。
※写真は、加賀料理「鴨の治部煮」(写真提供:石川県観光連盟)
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