ドイツのシュトーレン、金沢の「福梅」
2014年12月11日(木) | テーマ/金沢の雑学
12月、和菓子店にはお正月菓子「福梅(ふくうめ)」が並びます。
この「福梅」は一見「梅の形をした最中」なのですが、普通の最中を想像して食べると、「あれ?」と思うはず。
あんこが固めで、ねっつりとしています。それはなぜか。
ドイツの人がクリスマスを心待ちにしながらシュトーレンを少しずつスライスして食べるように、
金沢ではお正月を待ちながら「福梅」を楽しむので、日持ちがするよう作られているのです。
「福梅」のあんこには水あめと砂糖を多めに加えているお店が多く、こっくりとした甘さが特長です。
賞味期限はお店によって異なりますが、14日、20日間、さらには50日間というものまであります。
ちなみに「福梅」の由来には「加賀藩前田家の家紋を模した」という説もありますが、「加賀藩第10代目藩主・前田重教の時代、新春の茶席に献上されたものが正月のお祝い菓子として伝わった」という説が有力なようです。最中皮に少し白くお砂糖をあしらった様は、まさに寒梅の趣きがあります。
夏の風物詩「氷室まんじゅう」と同じく、今も金沢に根付く菓子文化「福梅」。
今では「ゆず餡」や、「いちごミルク餡、ホワイトチョコ餡、キャラメル餡」のタイプもあるので、これまた様々なお店の「福梅」を食べ比べてお気に入りを見つけてくださいね。
(写真提供:金沢市)
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